母子避難、心の軌跡

母子避難、心の軌跡

家族で訴訟を決意するまで

著 者

森松 明希子

ISBN

978-4-7803-0676-7 C0036

判 型・

四六判

ページ数

168頁

発行年月日

2013年12月

価 格

定価(本体価格1,400円+税)

ジャンル

政治・社会・労働

2人の幼子を抱えて郡山市から大阪に母子避難した母親の感動の手記。
安心した支え合いの中で自らを語り始め、家族4人で訴訟を決意するまでを赤裸々に描く。
裁判では「普通の暮らし、避難の権利、つかもう安心の未来を」と訴える。

出版にあたって (除本理史)
<母子避難手記> 苦悩を越えて、訴訟を決意するまで(森松明希子)
<寄稿> 今という時をかたちにする―支える・支えられる(本多利子)
<寄稿 > 「究極の選択」を強いたのは誰か
 ―― なぜ原発賠償関西訴訟が提起されたのか(中島宏治)

投稿者:女性・64歳
評価:☆☆☆☆
当日、大江健三郎さんの講演を聴きに行ったのですが、森松さんの訴えが一番心に深く響きました。ちいさいお子さんを2人抱え、ご主人は700キロ北の福島で単身赴任状態の中、原発事故でこおむった理不尽さを静かで力強い怒りに昇華させて、訴訟という大仕事を自らかってでられたこと、悲痛なる思いが伝わってきました。みんなが応援して裁判に勝つまで支えていかなければいけないと思いました。
 
投稿者:女性・60歳・無職
評価:☆☆☆☆
一気に読みました。知っているつもりでしたが、著者の素直な表現とリアルな出来事など、これが現実なんだなぁ…。福島の物産を買うだけでなく、サポーターになりたいしもう少し行動しようと思いました。
 
投稿者:男性・74歳
評価:☆☆☆☆
原発の再稼働絶対いけません。森松さん、20年先に子どもへのメッセージから発展して訴訟へと動き出しました。このことを通じて、ますます発信してください。
 
投稿者:男性・63歳・会社員
評価:☆☆☆☆
原発問題を風化させぬためにも多くの人に読んでもらいたい。母の強さを改めて感じました。

人はひとりでは生きてはいけないと、毎日実感しています。母子避難を選択しなければ、あたりまえ過ぎるそのことに気づきもしないで、私は安穏と暮らしていたと思います。震災から二年半、私が子どもたちに伝えたいことは、生きていること、生かされていること「感謝すること」なのです。

森松 明希子
1973年兵庫県伊丹市生まれ。福島県郡山市在住中に東日本大震災に被災。当時3歳1ヶ月と0歳5ヶ月の2児を連れて1ヶ月の避難所暮らしを経て、2011年5月から大阪市へ母子避難。大阪府の被災者雇用創出制度(通称JOBフェニックス事業)を活用し、大阪市北区社会福祉協議会に臨時派遣職員として就職。現在非常勤職員として勤務。「避難の権利」を求めて大阪地方裁判所に集団訴訟を提起した原発賠償関西訴訟原告団代表。「放射線被爆の恐怖から免れ健康を享受する権利」は避難した人、とどまる人、帰還の選択をした人全てに等しく与えられるべき基本的人権だと主張し、当該裁判を人権救済裁判と位置付け、原子力災害のあらゆる被害に対して恒久的救済を求める。3.11以降、社会がどう変わることができるのかを広く一般の人々に問う活動に奔走している。
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream 代表。