秋葉原事件を忘れない
この国はテロの連鎖へと向かうのか
著 者 | 中島 岳志・雨宮 処凛・杉田 俊介 斎藤 環・平野 啓一郎 |
---|---|
ISBN | 978-4-7803-1289-8 C0036 |
判 型 | 四六判 |
ページ数 | 220頁 |
発行年月日 | 2023年09月 |
価 格 | 定価(本体価格1,900円+税) |
ジャンル |
テロの連鎖を断ち切る社会を模索する
秋葉原無差別殺傷事件から15年、加藤智大の死刑執行と安倍元首相銃撃事件…。犯人は自己責任論で追い込まれるロスジェネだった。各分野の論客たちが事件の深層を語り合い、テロの連鎖を断ち切り、死刑制度のない社会を模索する。
第1章 秋葉原事件の背景とロスジェネの鬱屈<中島/雨宮>
第2章 「タテマエではなくホンネでもない本心」とは<杉田/中島/雨宮>
第3章 加害者とその救済を精神分析的に考察する<斎藤/中島/雨宮>
第4章 「憎しみ」から「赦し」の共同体へー死刑制度を問う<平野/中島/雨宮>
対談者は、中島岳志、雨宮処凛、杉田俊介、斎藤環、平野啓一郎という、各分野のエキスパートたち。新自由主義に取り込まれた社会と人間の有り様が深くえぐられ、興味津々である。
中島 岳志
政治・歴史学者、学術博士。大佛次郎論壇賞・アジア太平洋賞大賞、日本南アジア学会賞を受賞。北海道大学准教授を経て、東京工業大学教授。
雨宮処凛
作家、貧困問題活動家、「反貧困ネットワーク」世話人。JCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。この国の“生きづらさ”について論述多数。
杉田俊介
評論家、『対抗言論』編集委員、「すばるクリティーク賞」選考委員。自らのフリーター経験をもとに、ロスジェネ論壇に関わる。
斎藤環
精神科医、批評家、医学博士。爽風会佐々木病院診療部長を経て、筑波大学教授。専門は青年期の精神病理学・病跡学。
平野 啓一郎
芥川賞作家、幅広いジャンルで批評活動。受賞歴に、芸術選奨文部科学大臣新人賞、ドゥマゴ文学賞、渡辺淳一文学賞、読売文学賞。