保険医の逆襲
戦時法を引きずる国家権力の「指導」に抗して
編著者 | 指導・監査・処分取消訴訟支援ネット |
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ISBN | 978-4-7803-1029-0 C0036 |
判 型 | A5判上製 |
ページ数 | 480頁 |
発行年月日 | 2019年06月 |
価 格 | 定価(本体価格3,500円+税) |
ジャンル |
戦時中に作られた健康保険法が今なお幅を利かす中、闘う医師の記録。
熱心に診療にあたり患者さんの信頼も厚い医師・歯科医師が、複雑な保険診療のルールの勘違いやレセプトコンピューターへの入力誤りなどのちょっとしたミスを行政から「悪質」と指摘され、保険診療を行う資格が取り消される理不尽な事例(保険医取消処分)が存在する。
その背景にあるのは、現在の健康保険法が、1942年の東條英機内閣による改正以後、日本国憲法下となっても大きな改正はなされず、行政側の裁量権を最大化する基本構造をそのまま引きずっていることである。
2008年、厚労省による不当な行政指導や監査、保険医取消処分と闘う医師、歯科医師を支援するための「支援ネット」が結成され、精力的に運動してきた。「万に一つも勝てない」といわれる行政訴訟で勝利する事例も生まれ、確信になっている。
本書は、今後の闘いのために、これまでの10年の経験をまとめ、資料としても残すものである。裁判の詳細な記録や行政法の専門家の講演など貴重な記録となる。
はじめに
第1部 指導・監査・処分取消訴訟支援ネット結成の背景
第2部 現状認識の共有、運動課題の明確化
第3部 改善運動の到達点
第4部 支援ネットの日常活動
【資料編】
指導・監査・処分取消訴訟支援ネット
(略称「訴訟支援ネット」)
厚生労働省による保険医の免許取消に至る処分に反対し、裁判で争う保険医を支援するため2008 年に結成。以来、保険医の人権を守り、行政手続法に基づく透明、公平な行政手続を実現する立場から、相談、支援を行い、不当な処分を防止することを目的として活動している。