お知らせ

『営業より

9条論に依存しない9条論

アメリカの衰退、中国やグローバルサウスの台頭など世界の勢力図が変化するなか、戦争や紛争は頻発化し、台湾有事も懸念される昨今において、日本が戦争しないための保障だった「9条を守れ」のスローガンが若者に響かない、そう感じている方は多いのではないでしょうか?
そもそも大国が国連憲章を脅かし、ガザやウクライナの戦争をはじめ世界中で人権侵害がおきている現在においては、9条だけを論じても、国外で起きているこうした問題にはアプローチできません。
日本が戦争を起こさないというだけでなく、他国にも戦争させないために、日本はどんな働きかけをしなければならないのでしょうか?
憲法 13条の幸福追求権を根拠とした敵基地攻撃論が出ているいま、9条だけに依拠しない 9条論が求められています。
4月に刊行される『9条論に依存しない 9条論』は、元シールズの若者らの意見を踏まえ、若い世代の共感をひろげるために、護憲派と言われる人たちが何をどう訴えていくべきなのかをテーマとして、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める「市民連合」・平和憲法の堅持を求める「九条の会」・21世紀の憲法と防衛を考える「自
衛隊を活かす会」それぞれの会を代表する三氏が鼎談した記録です。
護憲派が高齢化するなか、日本の針路は若者に託していくしかありません。
護憲派であれ、改憲派であれ、出発点は平和を求める気持ちにあります。
そこを起点として、分断ではなく、日本の国家像についての新たな合意点を見
つけていくこと、それが 80年間戦争のない時代を生きてきた大人たちが、次世代に残す最大の贈り物ではないでしょうか。
世代間ギャップを乗り越え、若者に平和と憲法の大切さを伝え、戦争に反対する世論を高めていくことは容易なことではありません。本書はその難題に挑んでおり読むことで知識が大幅にアップデートされるはずです。