語りべのドイツ児童文学
O・プロイスラーを読む
奈良女子大学文学部〈まほろば〉叢書
著 者 | 吉田 孝夫 |
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ISBN | 978-4-7803-0591-3 C0398 |
判 型・ | A5判 |
ページ数 | 156頁 |
発行年月日 | 2013年01月 |
価 格 | 定価(本体価格1,600円+税) |
ジャンル |
故郷ボヘミアの風土と古来の民話の枠組みをたよりに紡がれた『クラバート』の魅力や、『ホッツェンプロッツ』の原文の楽しみ方などを解説。あらかじめ用意された教訓や主張からではなく、民話・伝説の世界を新たに語り直す「語りべ」としてのプロイスラーの魅力にせまる。
1. ホッツェンプロッツをドイツ語で
2. 妖怪の故郷を語る
3. ハリー・ポッターと核戦争のあいだで
4. 「ぼくはクラバート」ー民話と名のり
5. 辺境・賤民・ソルブの伝説ー『クラバート』の背景
6. ゲームとしての人生
7. 語りべとしてーおわりに
投稿者:女性・54歳・無職
評価:☆☆☆☆
児童文学(あるいは文学)観、教育観、ひいては人間いかに生きるべきといったテーマまでを「プロイスラーを読む」ことに的を絞りつつ豊かに語りかけている。たいくつさせない構成と内容、量的にも無駄がない。私は50歳を超えるが、現役の学生さんたちにもよい書物だと嬉しくなる。