京都ビンボー遊び術
著 者 | 山崎 重子 |
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ISBN | 978-4-87699-984-2 C0026 |
判 型 | A5判 |
ページ数 | 224頁 |
発行年月日 | 2005年11月 |
価 格 | 定価(本体価格1,600円+税) |
ジャンル |
新しい京都の遊び方
高くてうまいは当たり前。リーズナブルでうまくて、本物の京都が満喫できる穴場を教えます。
歩く食べる話し込むーこれを繰り返すこと2000件。読んで得するガイドブック。
第一章 たべる
第二章 もうでる
第三章 ビンボーを楽しむ
第四章 たしなむ
投稿者:女性・49歳
評価:☆☆☆☆
長野県出身で、京都にほれ込み、最初はバイトのバスガイドとして、後にはフリーライターとして、巨体猫と暮らしながら、お金がなくても豊かに京都を愉しんできた著者の遺作である。ふっくらとした著者の写真と、おいしそうさ満杯のガイドの内容に比して、ガンで49歳で早世されたという記述と、あと一息というところで仕上がらなかった本を最後まで仕上げた仲間たちのレクイエムが泣ける。本当に渾身の作なんだなというのがひしひしと伝わって来るから、読み手も他の観光ガイドでやりがちな「てきと〜においしそうなところだけ読んですっ飛ばす」というのは出来なかった。
ワーキングプアを地で行く暮らしをしつつ、めいっぱい京都を楽しんだ著者ならではのとっておきスポット(特にグルメ関係が充実)の紹介には、ありきたりなガイド本ではあり得ない愛情と親しみがこもっていて、行きたいぞ!という気持にさせてくれる。
で、そういうありきたりなガイドブックとならざるを得ない、そのために素っ気ない取材をせざるを得ないフリーライターの事情あたりもまじえて書いてくれているから、いっその事面白いのだ。1990年代後半からの記述で、既に閉店になったり、色々なデータが古いかもしれないが、でも、この本は存在価値がある、とあとがきで仲間が書いているが、納得。最近、京都狂いの私。しかもびんぼ〜旅しか出来ない私。座右の銘、京都バージョンとして選ぶならこれだっ!という一冊である。
山崎 重子
1955年10月15日、長野県下伊那郡上村に生まれる。
京都光華女子大学卒。長期にわたるバスガイドのアルバイトを経てフリーライターになる。
2005年5月28日、逝去。享年49歳。