まちかど保健室にようこそ

〈川中島の保健室〉ものがたり

著 者

白澤 章子

ISBN

978-4-7803-1053-5 C0037

判 型・

四六判

ページ数

144頁

発行年月日

2019年11月

価 格

定価(本体価格1,400円+税)

ジャンル

ジェンダー・性教育

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からだ・こころ・性のこと・・・なんでも話してホッとできる
公立小・中学校で40年、養護教諭として勤めた筆者が衝にち保健室があったらと、自宅の一室に開いた〈川中島の保健室〉には、さまざまな悩みを抱いた子ども・若者や保護者たちがやってきます。
体のこと、性のことに好奇心いっぱいの小学生、いじめや人間関係に悩む中高生、子どもの自慰にとまどう保護者。学校を中退し、まちかど保健室登校する10代、恋愛や妊娠の心配を、親には話せないと電話してくる20代。パートナーとの関係を見つめ直したい中高年・・。
保健室ならではの寄り添いと励まし、情報や人のつながりを得て一人一人、自分らしく、元気を取り戻していきます。
ライフワークである性教育を中心に据え、学びと連携に支えられた〈川中島の保健室〉の実践を綴ります。

はじめに 地域にも保健室があれ
1 悩む子どもと保護者たち 日々の相談から
2 〈川中島の保健室〉ってどんなところ?
3 養護教諭だからできること
4 地域で子どもを育てよう 長野県での取り組み
5 生まれてから死ぬまで 性は誰にとっても大切なもの
6 青年たち、相談のその後 つながりを求めて輝く
おわりに

筆者が初潮を迎えたとき、母からもらった基礎体温計は人のからだへの興味を呼び覚まし、百科事典で自ら調べるなかで身体の成長や性交などについて科学的な知識を身につけ、やがて養護教諭になりました。なぜ基礎体温計を? 娘の月経周期の遅れを心配した母親が相談したのは、地域の女性だけの寄り合いにいつも来てくれていた保健婦さんだったそうです。中学校で思春期の子どもたちへの性教育に精力的に取り組んだ筆者が、退職後に自宅に開いた〈川中島の保健室〉には、さまざまな悩みをもつ子ども・青年たち、保護者が相談に訪れます。多くのものがたりを通じて、だれでも、安心してなんでも相談できる場所が、いまの社会にとても必要だということが伝わります。生涯にわたって大切な性教育のエッセンスは、「保健だより」としても各所に挿入しました。

白澤 章子
飯田市生まれ、長野市在住。元公立小中学校養護教諭。
“人聞と性”教育研究協議会会員、長野サークルメンバー。定年退職後、長野市の自宅に〈川中島の保健室〉を開設。子ども・若者を地域ではぐくむ相談・講演活動等に取り組むほか、〈まちかど保健室〉を全国に広げようと活動している。