3.11からの復興と日本経済再建の構想
個性豊かな地域の集合体としての日本へ かもがわブックレット185
著 者 | 藤田 実 |
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ISBN | 978-4-7803-0449-7 C0336 |
判 型・ | A5判 |
ページ数 | 64頁 |
発行年月日 | 2012年02月 |
価 格 | 定価(本体価格600円+税) |
ジャンル |
東北復興へ連帯しよう
東日本大震災から半年以上も経過しているのに、被災地は復興が軌道に乗るどころか、がれきの処理もできていない状態である。その根本的な原因は、政府のめざす復興の理念それ自体が、被災地の現実からずれているところにある。国際競争力を重視して、輸出主導で経済回復をめざすという日本経団連が掲げる通商国家構想は、日本経済のゆがみを拡大するとともに、農業や水産業を主体とする被災地にとっては、ただただ疲弊をもたらすことになるだけである。そういう方向に対置して、日本のあり方として、福祉国家型経済産業システムを構想し、被災地の復興も、その方向に沿ったものにすることが必要である。宮城と岩手から、中小企業の実態と要求を明らかにしてもらう。その中心は、なかなか復興の進まない現状であるが、岩手の宮古は、被災地の中では唯一復興の進んだ場所として評価されており、その教訓についても明らかにする。
1 震災前の日本経済はどうだったか
2 震災後の日本経済と通商国家論
3 福祉国家型経済産業システムによる日本経済の再構築
付 宮城の中小業者の現状と要求
ー長沢利夫・宮城県商工団体連合会事務局長
宮古の中小業者の現状と要求
ー木村明・岩手県宮古市民主商工会事務局長
藤田 実
専門は産業経済論