「2歳児らしさ」って何だろう？
2歳児らしさとは？内面と自我がふくらみ友達との関わりが育ってくる大切な時期。誇り高い自我をもつ２歳児の成長をどう援助するか。

●はじめに————1

第１章　　内面の広がりと深まり————7
　1　二歳児までの内面の育ち……8
　　　１．内面化される主体性　　8
　　　２．世界を映し出す心の広がり　　13
　　　３．友だちの振る舞いを心に映す　　18
　2　ふくらんで深まる二歳児の内面……22
　　　１．思い当たって発見する二歳児　　22
　　　２．「概念」との感動的な出会い　　25
　　　３．他者の気持ちを心に映しはじめる　　33
　3　「心の中」が育つ生活……39
　　　１．「子どもの主体性」「興味深い世界」「伝える相手」がつながって　　39
　　　２．子どもの視線の先をたどる　　44

第２章　　ふくらむ二歳児の自我————47
　1　二歳児までの自我の育ち……48
　　　１．自我のふたつの側面　　48
　　　２．自己意識と自我のめばえ　　51
　　　３．独立性の主張　　52
　　　４．新しいつながりを求めて　　59
　2　二歳児が主張する「自分」とは？……62
　　　１．大きくなった自分の価値に気づいて　　62
　　　２．「思い」の主張　　66
　　　３．二歳児の要求に込められているふたつの意味　　69
　　　４．おとなが子どもの思いを汲めないとき　　75
　　　５．「自分の物語」を紡ぎはじめる子どもたち　　79
　3　人との関係を調整する二歳児の自我……86
　　　１．自我の育ちのもうひとつの側面　　86
　　　２．集団の中で保育者との関係を意識する　　90
　　　３．状況を察して振る舞いを変える　　93

第３章　　友だち関係の広がり————99
　1　二歳児までの友だち関係の育ち……100
　2　自己領域を守ることと、友だちと関わる自信と……103
　　　１．自己領域を守る　　104
　　　２．尊重しあって関わる自信を育てる　　109
　　　３．自分を主張し、友だちも受け入れていくゆとり　　117
　3　動作による結びつきから内面の結びつきへ……122
　　　１．「ミテミテ」を「みんなも見て」に広げる　　122
　　　２．つもりを共有して、イメージの世界を共有する　　128

●おわりに————135

カバー絵・梅原　龍
（布式空想絵画）
イラスト・川本　浩

神田　英雄
1953年、埼玉県生まれ。現在、桜花学園大学教授。発達心理学専攻。