仏教と歴史に関する19の断想
著 者 | 中島 晃 |
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ISBN | 978-4-7803-1019-1 C0095 |
判 型 | A5判 |
ページ数 | 272頁 |
発行年月日 | 2019年04月 |
価 格 | 定価(本体価格1,800円+税) |
ジャンル |
弁護士となって50年。薬害スモン・水俣病・薬害ヤコブ病などの裁判に社会派弁護士として精力的に取り組む。またそのかたわら、専修念佛塾に通うなかで自身が傾倒する「法然」の宗教思想を読み解く。
専修念佛の御同行として
はじめに
Ⅰ部 仏教 法然の仏教思想に学ぶ
1 「一枚起請文」のことなど
2 「一紙小消息」を読む
3 「四誓偈」を読む──「普済諸貧苦」の悲願
4 「一枚起請文」再論──加藤周一『日本文学史序説』を読む
5 法蔵菩薩の第一願によせて──福島原発事故と薬害イレッサに思う
6 非戦の思想を受けつぐ人々─反戦僧侶・竹中彰元のことなど
●時代悪と人間悪 阿満利麿
Ⅱ部 歴史 『大森町郷土史』を読む
1 「宝暦の板井田事件」──近世農民の抵抗の歴史に学ぶ
2 飢饉と「飯米供養塔」──『大森町郷土史』を読む
3 「飯米供養塔」について(再論)──文化の多様性を考える
4 飢饉と人身売買──『大森町郷土史』を読む(補遺)
Ⅲ部 日本の近現代の歴史をふりかえる
1 「樺戸集治監」のことなど──吉村昭『赤い人』を読んで
2 「花岡事件」のこと──水上勉『釈迦内柩唄』を読んで
3 村田喜代子『ゆうじょこう』を読む
4 後藤正治『清洌 詩人茨木のり子の肖像』を読む
5 奥田英朗『オリンピックの身代金』を読む
6 乙川優三郎『脊梁山脈』を読む──日本社会のあり様を問いかける
7 梨木香歩『海うそ』を読む──廃仏毀釈のもたらしたもの
●いい日だった、茨木邸訪問 戸村雅子
Ⅳ部 鼎談 「あれもこれもいい」でいいのか?
多様性を尊重し、不正義を批判する力となる仏教
●座談会に参加して──加藤新平先生のことなど
●鼎談を終えて──「摂取不捨」に基づく社会をつくる道
Ⅴ部 「父さん」への詫び状
おわりに
中島 晃
1943年生まれ。1967年東北大学法学部卒業。1969年弁護士登録。1984年に市民共同法律事務所を開設。薬害ヤコブ病大津訴訟弁護団、薬害イレッサ西日本弁護団、石原産業フェロシルト事件弁護団などの団長をつとめる。全国公害弁護団連絡会議代表、京都・まちづくり市民会議事務局代表、薬害対策弁護士連絡会代表などを歴任。