学校のサンクチュアリ
多様性ある社会の人権と教育
著 者 | 金 光敏 |
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ISBN | 978-4-7803-1291-1 C0037 |
判 型 | 四六判 |
ページ数 | 176頁 |
発行年月日 | 2023年09月 |
価 格 | 定価(本体価格1,600円+税) |
ジャンル |
大阪を駆け回っている在日コリアンの著者の支援の記録
在日三世の著者は大阪の公立学校を中心に教育支援の現場に携わってきた。「民族学級」の制度保障、差別事象の対応や教育相談、外国ルーツをはじめ様々な子どもたちの教育援助、教員研修など。厳しい現実から未来を見出す報告。
第1章 子ども支援の原点
第2章 出来事の背景を深くさぐって
第3章 生野コリアタウン体験学習
第4章 彼女が学校に行けなかった理由
第5章 クラスにおいて子どもをどう見るか
第6章 対話力を培う
第7章 人こそ宝だ
第8章 コロナ禍と子どもたち、そしてその後
私は学校をとても大事な場所であり、教育を受けることは人権だと考える。だから、私は、子どもにとって、親にとって、学校を安心で安全な場所にするために何が必要かを考えてきた。しかしいま、その学校でいじめ、差別に苦しみ、貧困にあえぐ子どもたちがいる。子どものみならず、親にとっても、教員にとっても、学校はサンクチュアリでなければならない。緊張から解き放たれ、のびやかに考え、縦横につながり、幅広く対応できる学校の土壌を豊かにする必要がある。
いま学校は---強まる不信感情、社会の矛盾が集中的に現れる場、教員の世代各連携が進まない、など、厳しい環境におかれています。それでも著者は、学校は子どもにとって、保護者にとって、地域にとって必要なセーフティネットであり、貴重な社会資源と捉えて、今日も大阪を駆け回っています。
金 光敏
1971年大阪市生まれ、在日コリアン三世。大阪市立大学大学院修了、NPO職員を経て、現在、常磐会短期大学兼任講師、大阪樟蔭女子大学、大阪千代田短期非常勤講師、NPO法人コレジオ・サンタナ理事、。社会教育士/防災士、学校支援/教育コーディネーター。ほかに自治体の訪問委員、学校法人理事など。