涙々の子育て講義
合計6人の子連れ再婚で新しい家族を出発させた肝っ玉母さん。万引き・不登校・けんか、何でもありの抱腹絶倒、涙々の子育て談義。

第１章　子連れ再婚と新しい家族—————————————————5
　私の子連れ再婚—子どもと遊ぶダンナにひかれて　　6
　義母との炊飯器争奪戦　　10
　美樹の反発　　12
　万引き事件——子育てのチャンス・その一　　14
　無免許事件——子育てのチャンス・その二　　18
　胸に手ば当てて聞け　　21
　わが子の不登校でいっぱい勉強した　　24

第２章　菊陽町の文化が子どもを育てる——————————————29
　東京から転校してきたクニヒコ　　30
　「ソーメン滝」の儀式　　33
　ポッキーでつってクツそろえ　　36
　「来んちゃええ！」　　37
　ボランティアに目ざめた　　39
　オレ、「自己チュウ」だった　　42

第３章　学校は友だちをつくりに行くところ————————————47
　憲士郎の白紙答案事件——職員室に乗り込む　　48
　吉野先生の三者面談　　54
　愛について学べ　　56
　ナオミの家出　　59
　クラスのみんなそろって卒業式　　63
　涙と笑いのお別れ会　　66
　憲士郎たちの高校受験　　71
　合格祝いはかくれんぼ　　75

第４章　私を育ててくれたもの———————————————————77
　五軒長屋のつきあい　　78
　父のユニーク教育　　80
　これがトレーニング　　82
　カーテンつないで家を脱出　　84
　ただ友だちと集まりたい一心で　　87
　人の多さにびっくりして不登校に　　89
　「ずっと待っとったよ！」　　92
　小田君のお世話係　　95
　「美佳ちゃんは私が高校に行かせます」　　98
　バスガイドになって　　101
　やっぱり人間が好き！　　105

第５章　【解説】吉野由美の〈人〉と〈実践〉　山下雅彦————————107
　　　　——マニュアルをこえる〈愛と本気〉の力
　出会いから出版まで　　108
　本書の五つの魅力　　110
　各章のポイント　　117

あとがき —— 吉野由美　　123
装画・イラスト　川本　浩
注
（１）本書は、吉野由美の講演とインタビューを山下雅彦が編集し（第１章〜第４章）、解説を加えたものです。
（２）できるだけ熊本弁の味を残し、特別な方言には（　）内に意味を付しました。中川義一編著『こらおもしろか肥後弁辞典』（熊本出版文化館）参照。
（３）吉野ファミリーと一部の方は本名ですが、その他の登場人物は仮名で記しました。

吉野　由美
1964年、熊本県菊池郡西合志町に生まれる。
熊本女子商業高校（現・国府高校）卒業後、バスガイドを皮切りに数えきれないくらいの職を経験する。
1997年、再婚。子ども2人＋4人の母親になる。その後の家庭・地域・学校での格闘（バトル）が本書で語られる。仕事はホームヘルパー。
 
山下　雅彦
1953年、高知県生まれ。京都教育大学教育学部教育学科卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。
専門は、教育学・社会教育学、子ども・子育て論。
東海大学名誉教授（2019年４月より）。子どもの権利条約市民・ＮＧＯの会専門委員、子どもの権利条約31条の会会員、学童保育協会理事、くまもと子育て・虐待防止ネットワーク研究会代表、登校拒否・不登校に学ぶフレンズネットワークくまもと顧問、平和が一番！東区の会代表、立憲主義を未来へつなげる大学人の会くまもと世話人。