六十一年ぶりの手紙
著 者 | 佐々木 智子 |
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ISBN | 978-4-7803-0783-2 C0093 |
判 型 | A5判上製 |
ページ数 | 184頁 |
発行年月日 | 2015年08月 |
価 格 | 定価(本体価格1,800円+税) |
ジャンル |
中学1年の春海のおじいちゃんは航海士。商船会社の船員だったが、戦時中、船舶を徴用され、航行中にアメリカの潜水艦の攻撃を受けて爆破沈没し、戦死したと……。白木の箱に入った1枚の紙切れだけで戦死と報告されたと知って春海はショックを受ける。
おじいちゃんは海に投げ出され、イカダの板きれをつかんだまま流されて行ったと。
おじいちゃんは、もしかしたら生きているかもしれない!
春海のおじいちゃん捜しが始まる。そして、意外な結末が!
高橋秀雄(児童文学作家/児童文学協会賞受賞)
今、戦争を、いかに身近に考えられるかが問われている。
そんなときにおじいちゃんの戦死と向き合うことになった、中1の少女・春海の物語が出た。ある日、見知らぬ人からおじちゃんの英文の日記と手紙が送られてくる。英語に弱い春海は英文に挑戦し、おじいちゃんの思いを受けとめるのだった。熾烈きわまりない戦争の衝撃を、私たちはどこまで自分にふりかかるものとして受けとめられるだろうか。
これは読者が試される物語である。
おじいちゃんは戦死だったと教えられた春海だが、夢にでてくるおじいちゃんの悲しそうな顔に、生きているおでは、と春海のおじいちゃん捜しが始まるのだが、この意外な結末に読者はきっと驚くだろう!ルビは中学校以上に漢字にふっています。
佐々木 智子
鳥取県倉吉市生まれ。18年間の保育者生活、その後9年間保育専門学校非常勤講師を経て、現在は児童文学の創作に専念。日本児童文学者協会会員。「季節風」会員。