小説 岩波書店取材日記
著 者 | 中野 慶 |
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ISBN | 978-4-7803-1197-6 C0093 |
判 型 | 四六判 |
ページ数 | 232頁 |
発行年月日 | 2021年12月 |
価 格 | 定価(本体価格2,000円+税) |
ジャンル |
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リアルすぎるユーモア小説
実在する版元を舞台にした実験的ユーモア小説。吉野源三郎の志を受け継ぎ、理想の職場をめざした人々の夢と葛藤と。新人の女性コンサルタントがその軌跡を探索するユーモアあふれるストーリー。名著が次々登場し、戦後の日本を映し出します。
プロローグ 円筒分水を見ていた
第一日 爆笑した専務はその昔
第二日 卓越編集者に教わる驚異の賃金制度
第三日 組合のエースは叩き上げの読書家
第四日 瀬戸際で求められる経営改革
第五日 吉野源三郎。女性社員。ユニオンとマルクスと
第六日 組合執行部派と批判派との攻防線
第七日 醜男の効用。会社の現在地
エピローグ 馬と蟻
吉野源三郎は、岩波労組の初代委員長でした。その理想を受け継いだ歴代の組合幹部は経営にも携わることになり、岩波書店を引っ張ります。戦前から戦後の社会の動きの中で理想を求めた人々の姿を小説の形で軽妙に浮かび上がらせます。
中野 慶
本名大塚茂樹。1957年生まれ。岩波書店の編集者として単行本や現代文庫を担当する。2014年早期退職して著述業。