汐凪を捜して
原発の町 大熊の3.11
著 者 | 尾崎 孝史 |
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ISBN | 978-4-7803-0652-1 C0095 |
判 型 | 四六判 |
ページ数 | 288頁 |
発行年月日 | 2013年11月 |
価 格 | 定価(本体価格1,900円+税) |
ジャンル |
その時、原発の町でなにがあったのか。娘を捜す父親と現場で出会った写真家が、1年半をかけてまとめた渾身のルポ
震災で父、妻、そして次女の汐凪(ゆうな)ちゃんが行方不明となった福島県大熊町の木村紀夫さん。自宅から3キロのところにあった福島第一原発の事故のため、家族の捜索を続けることは許されなかった。2ヵ月後、父と妻の遺体は発見されたが、汐凪ちゃんは行方不明のままだ。あの日、原発のある町で人々はどう行動し、何を思ったのか。汐凪ちゃんが最後に会った親友、先生、隣人、未曾有の震災に対応した役場職員、町長、東電社員や協力会社の作業員たち、30人をこえる人々の証言で紡いでいく。
はじめに
第1章 春待つ浜で
第2章 3月11日 午後2時46分
第3章 そして、津波が襲った
第4章 まさかの原発事故
第5章 「町を出ろってですか!」
第6章 声が聞こえた
第7章 バリケードでふさがれた故郷
第8章 町と原発、それぞれの思い
第9章 汐凪を捜して
あとがき 掲載できなかった一枚の写真
出版に寄せて
投稿者:男性・58歳・自営業
評価:☆☆☆☆
詳細なデータに基づいて書いてあったのに驚きました。写真が多く載っていたので、文章内容がわかりやすかったです。
投稿者:女性・68歳
評価:☆☆☆☆
私は津波で塩釜二中の体育館で10日間だけ過ごしましたが、福島の人たちは津波だけでなく、原発事故もあって家にもどれないし、家族もなかなか探せなくて、本当に身につまされました。かわいそうです。原発はやめてほしいです。宮城にも女川原発があり、ひとごととは思えません。
尾崎 孝史
1966年、大阪府生まれ。写真家。主に沖縄、中東で撮影を続ける。リビア内戦の撮影中3・11を迎え、帰国後福島を継続取材。週刊朝日、週刊新潮、DAYS JAPAN、グローバルボイス、韓国タレク新聞など内外のメディアで被災地福島のルポを発表する。第37回視点展で組作品「厳冬 警戒区域」が視点賞受賞。
チェルノブイリ博物館で13年末まで開催中のモリットヴァ・ザ・フクシム(「福島への祈り」展)に参加。