遥かなる信濃
著 者 | 碓田 のぼる |
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ISBN | 978-4-7803-0296-7 C0093 |
判 型 | 四六判上製 |
ページ数 | 304頁 |
発行年月日 | 2009年07月 |
価 格 | 定価(本体価格2,200円+税) |
ジャンル |
来し方を綴る一期一会のエッセイ集
著者は歌人で石川啄木研究者。国鉄長野工場での見習工時代から始まり、夜間中学から東京物理学校での文学への目覚め、女子高校教諭時代に生徒も参加してたたかわれた解雇反対闘争、組合専従としての全国私教連結成までの道のり、そして故郷と母への回想・・・自らの半生を叙情豊かに綴った自伝的エッセイ集。歌人碓田のぼるの人生と芸術を育んだ、多くの人びととの〈邂垢〉のドラマが展開します。
邂垢/湖畔/少年工/星稜の灯/ナイル河/学校/転機/花束/モンゴル高原/母の回想/オデッサ/西銀座
信濃と自分の姿をじっくり眺めてみたい、という思いが・・・
いま、自分をふり返ってみて、長く生きてきたような気もするし、また、あっという間であったようのも思ったりする。こんな感慨は、なんとも通俗的なことだと考えながらも、私には妙に実感的である。
そうした自分の来し方の中に、生国信濃がいつもまつわりついていた。時にはうっとうしく思いながらも、信濃は、年とともに私との距離を、いっそうせばめて来ている。そんな信濃と自分の姿を、じっくり眺めてみたい、という思いが早くからあった。
今回、一期一会のようなエッセイをまとめて上梓する機会を得て、私にはその念頭を果たせる喜びがある。
碓田 のぼる
高校教師を経て、日教組私学部長、全国私教連委員長、全教副議長、消費税をなくす全国の会常任世話人などを歴任。現在、新日本歌人協会代表幹事。歌集『花どき』で、第10回多喜二・百合子賞を受賞。