北欧デンマークの障がい福祉の今
日本の障がい福祉現場で働く若者たちが出会った現実
著 者 | 田中 一旭 |
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ISBN | 978-4-7803-0688-0 C0036 |
判 型・ | A5判 |
ページ数 | 80頁 |
発行年月日 | 2014年03月 |
価 格 | 定価(本体価格800円+税) |
ジャンル |
デンマークの障がい福祉見聞記
日本の障がい福祉現場で働く若者たちが、内閣府の青年社会活動コアリーダー育成プログラム(障害者分野)に参加した、福祉国家といわれるデンマークで何を見て、何を感じたか、その現実を、日本の福祉活動との差異とともに紹介する。
はじめに 内閣府「青年社会活動コアリーダー育成プログラム」の概要
第1章 デンマークの障がい福祉を創り出す国家機関
第2章 デンマークの障がい福祉実践を行う地方機関
第3章 デンマークの障がい当事者「団体
第4章 デンマークで暮らす人々
おわりに
デンマークの福祉の在り方は合理的で、日本より客観的な目線でシステムが運用されています。障がいに対する考え方も違っていて、生活に困難があっても代替できるものを活用することで自立した生活を送ろうとする姿に出会えました。これは「自分でできることは自分で」というデンマークの障がい者自身の考え方が根底にあるのではないでしょうか。
デンマークは福祉先進国といわれていますが、日本と比べて何を大事にしているかの違いがあるだけと捉えることもできます。デンマークにおいても程度の差はあれ、日本と同様に多くの社会的課題を抱えています。つまり福祉先進国だからと模倣するのではなく、「人間として考える」視点を持って良い所を日本にどう適応させるかが大切なのであろう。
日本の障がい福祉現場で働く若者たちは、北欧デンマークは福祉に手厚いという思いで海を渡った。しかし、政権が変わったデンマークも福祉分野ではなかなか昔の福祉をやっていくのは大変なようで、日本の若者たちは「これって、日本のほうがいいかも」と思った。その感想を綴った。
田中 一旭
日本の内閣府の募集に応えた福祉現場の若者たちの1人である編著者だが、本人も九州・大分市でこども園の事務長として保育に携わり、障がいのある子どもたちと一緒に暮らしている。そんな若者がデンマークで日本との福祉の差異をどう見たか。単なる見聞記ではないのがおもしろい。