京都破壊に抗して
市民運動20年の軌跡
著 者 | 木村 万平 |
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ISBN | 978-4-7803-0102-1 C0036 |
判 型 | A5判 |
ページ数 | 386頁 |
発行年月日 | 2007年06月 |
価 格 | 定価(本体価格3,200円+税) |
ジャンル |
資本と行政の山なみ・まちなみ破壊から京都を守れ!
激しいつばぜりあいを演じた全国にも例を見ない市民のたたかいを網羅
1985年頃から始まったバブル時代、凄まじい京都破壊に立ち向かった各地の市民運動。それは新景観条例施行の原動力ともなった!
第21回地方出版文化功労賞「特別賞」に選ばれました。
第21回地方出版文化功労賞の特別賞に木村万平著『京都破壊に抗してー市民運動20年の軌跡』が選ばれました。同賞は1987年に開催された「ブックインとっとり 日本の出版文化展」を機に制定され、全国の優れた地方出版物を顕彰しているもの。今回は、昨秋鳥取県内3会場で開かれたブックインとっとり2007に出品展示された約750点の中から10点を最終候補作とし、12名の審査員(代表=高多彬臣鳥取県図書館協会会長)が審査して、「奨励賞」2点と「特別賞」1点を選びました。
表彰式は11月1日に鳥取県倉吉市で行われます。
なお、かもがわ出版の刊行物では1996年の第8回功労賞の「次席」に金賛汀著『浮島丸釜山港に向かわず』が選ばれています。
『京都破壊に抗して』の「受賞理由」は以下の通り。
「京都タワー論争以来、古都京都の景観をめぐる論議は長い歴史を持つが、特に1985年頃からはじまった大企業やゼネコンによる京都破壊はすさまじく、これに立ち向かいさまざまな市民運動がおこった。本書は著者自身も市長選に立候補して戦った20年にわたる市内各地区の市民たちの運動の歩みを精細に記録したものである。決して読みやすくないが、読むほどに歴史的伝統、自然環境保全と開発をめぐる住民自治と行政のあり方が課題として浮上する。これはいわば運動に係わった人々全体が共著者であり、また京都市民のみならず、課題を共有する多くの人々に広く読まれるべき一書であるとして、特別賞とした。
序章
まちこわし その序曲
第一部 バブルの嵐 三山とまちなか破壊
第二部 バブル後の大規模開発と乱開発
第三部 都心部と南部の変貌 この十年
第一章 都心部崩壊
第二章 動き出した南部開発
第四部 自然破壊と水と緑を守る運動
第一章 マンション建設反対運動
第二章 住民運動の群像
巻末資料
木村 万平
1924年ソウルに生まれる。
京都大学文学部卒業後。京都市立中学校の教諭、京都市教育研究所次長を退職後、「住環境を守る・京のまちづくり連絡会」の代表をつとめ、1989年8月の京都市長選に立候補、321票差で敗れる。その後も市民運動の中心に。