放射線被曝の理科・社会
四年目の「福島の真実」
著 者 | 児玉 一八・清水 修二・野口 邦和 |
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ISBN | 978-4-7803-0743-6 C0036 |
判 型 | A5判 |
ページ数 | 192頁 |
発行年月日 | 2014年12月 |
価 格 | 定価(本体価格2,000円+税) |
ジャンル |
『美味しんぼ』騒動で明るみに出た放射線被曝の影響に関する世論の分裂。この問題での対立が、原発をなくしたいという国民の合意をも分裂させる状況に危機感を抱いた科学者が、自然科学と社会科学の両面から、この問題を解明する。低線量被曝の影響について、「分かっていない」と言われることが多いが、「分かっている」ことだってたくさんある。内部被曝は危ないと言われるが、人は「これは食べない」という判断ができるので、内部被曝だからこそ影響をコントロールできるのだ。福島の食品は安全なのか、福島は人が住める場所なのかの論争は、本書を読んでからにしようではないか。
はじめに 私たちの伝えたいこと
第1章 低線量被曝をめぐる論争を検証する
第2章 「福島は住めない」のか
第3章 「福島の食品は危ない」のか
第4章 福島の今とこれから
第5章 原発住民運動と放射線問題
あとがき 科学への信頼と回復を
児玉 一八
1960年福井県武生市生まれ。1978年武生高校理数科卒業。1980年金沢大学理学部化学科在学中に第1種放射線取扱主任者免状を取得。1984年金沢大学大学院理学研究科修士課程修了、1988年金沢大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士、理学修士。専門は生物化学、分子生物学。現在、核・エネルギー問題情報センター理事、原発問題住民運動全国連絡センター代表委員。
清水 修二
元福島大学副学長
野口 邦和
1975年東京教育大学理学部卒業。1977年東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了。1977年4月より日本大学助手、講師を経て現在、日本大学准教授。専門は放射化学・放射線防護学・環境放射線学。博士(理学)。1994年9月より日本大学歯学部放射性同位元素共同利用施設の放射線取扱主任者として選任。福島第一原発事故後、福島県本宮市放射線健康リスク管理アドバイザー及び同県二本松市環境放射線低減対策アドバイザー。2011年9月~ 2016年3月福島大学客員教授。原水爆禁止世界大会実行委員会運営委員会共同代表、非核の政府を求める会常任世話人。